テクノロジーの進化が加速する中、ITスキルの重要性はあらゆる業種・職種で高まっています。
今の仕事にIT知識を活かしたい方はもちろん、エンジニアやデータ分析職などへの転職を目指す方にとっても、リスキリングはキャリアアップへの有効な手段です。
とはいえ、「何を学べばいいのか」「自分に合う講座はどれか」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、IT分野で学ぶべき主要スキルと、初心者にもおすすめのリスキリング講座を厳選してご紹介。講座選びのポイントやよくある疑問にもお答えします。
自分に最適な講座を見つけたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
ITリスキリングで学ぶべき主なスキル
一口に「ITスキル」といっても、その種類は多岐にわたります。ここでは、将来性や市場価値が高く、初心者でも習得しやすい主要なITスキルを4つご紹介します。
特に、転職や社内でのキャリアアップを見据えるなら、実務に直結するスキルを体系的に学ぶことが近道です。
IT分野でリスキリングをはじめるなら、まず自分がどのようなスキルを学ぶべきかを知っておきましょう。
1.プログラミングスキル
ITリスキリングでは、まずプログラミングスキルの習得が土台となります。
特にPythonやJavaScriptは、Web開発やAI、業務自動化などの幅広い分野で活用されており、実務直結型のスキルとして注目されています。
プログラミングの学習は、ただ単に言語を学ぶだけでなく、実際にサービスやツールを作り上げる「実装力」を身につけることが重要です。講座を選ぶ際には、講師のサポートを受けながら、実際に動作するWebサービスなどを制作し、転職活動に役立つポートフォリオを作成できるものを選ぶと、IT業界への転職がぐっと有利になります。
実務に直結する力を身につけることで、将来性あるITキャリアの第一歩が踏み出せるでしょう。
2.データ分析・SQL
日々蓄積される膨大なデータを読み解き、ビジネスに活かす「データ分析スキル」は、ITリスキリングの中でも特に幅広い職種で求められているスキルです。
特にExcelやGoogleスプレッドシートに加え、SQL（データベースを操作するため言語）やBIツール（Power BI、Tableauなど）を使ったデータ分析スキルは、マーケティングや営業、経理部門でも重宝されます。
ITリスキリング講座では、単なるツールの操作方法ではなく、ビジネス課題をデータで可視化し、意思決定につなげる実践的なスキルを学べるものがおすすめです。数値を「読んで活かす」力を身につければ、職場での価値が高まり、キャリアアップの土台としても役立つでしょう。
3.クラウド・インフラスキル
リモートワークやDX化が進む現代では、多くの企業がITインフラを自社サーバーからクラウド環境へと移行しています。
そのため、AWS（Amazon Web Services）、Azure（Microsoft Azure）、GCP（Google Cloud Platform）といったクラウドサービスの構築・運用スキルを持つ人材のニーズが高まっているのが現状です。
クラウドサービスを理解し、適切に扱えるスキルは、クラウドエンジニアだけでなく、社内の情報システム担当（情シス）としても高く評価されるでしょう。
特に未経験からITエンジニアを目指すなら、クラウドの基礎知識は欠かせない要素のひとつです。インフラ系はハードルが高く感じるかもしれませんが、基礎から体系的に学べるリスキリング講座を選べば、無理なく実践力を養うことができます。
4.ITリテラシー・基礎資格
IT分野への転職や、社内DXへの対応をスムーズに進めるためには、土台となるITリテラシーをしっかりと身につけることが大切です。
ITパスポートや基本情報技術者、MOS（Microsoft Office Specialist）といった基礎資格は、業種・職種問わず幅広い業務に役立ちます。さらに近年では、プログラミングの知識がなくてもアプリやツールを開発できるノーコードツールの活用や、RPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）を使った業務自動化のスキルも注目されています。
基礎から体系的に学べる講座を通じて「ITが苦手」という不安を解消すれば、自信を持って次のステップに進めます。まずは土台を固めることが、スムーズなスキル習得への近道です。
初心者にもおすすめのITリスキリング講座3選
「ITスキルを身につけたいけれど、どの講座を選べばいいのか分からない」このような悩みを持つ初心者の方は多いはずです。
そこでここからは、未経験からでもはじめやすく、IT分野へのキャリアチェンジを目指す方におすすめのリスキリング講座を3つご紹介します。
それぞれの特徴をわかりやすくまとめていますので、自分に合った学びの選択肢を見つけてください。
1.日本リスキリングコンソーシアム
無料で最新のITスキルを学びたい方にぴったりなのが「日本リスキリングコンソーシアム」です。
Googleを主幹事とし、総務省や経済産業省などが後援する信頼性の高い取り組みで、クラウドやAI、データ分析などの講座を1400以上無料で提供しています。
トレーニングプログラムの検索から受講履歴の管理、就職支援サイトとの連携まで一貫して行えるのも魅力。自分のスキルや希望に合った講座を見つけやすく、レコメンド機能によって効率的に学習を進められます。
就職支援も充実しており、スキルアップとキャリア形成の両方をサポートしてくれる心強いサービスです。
2.RUNTEQ（ランテック）
実践力と自走力を重視するなら、オンラインプログラミングスクール「RUNTEQ」がおすすめです。
Web開発会社が運営しており、現場で求められるスキルや最新の技術動向を反映した1,000時間の実践カリキュラムを提供しています。
AI活用にも力を入れており、AIを開発パートナーとして使う力を養えるのも特徴です。質問は24時間いつでも可能で、AI講師が学習のつまずきをすぐにサポート。さらに、卒業後もカリキュラムを継続して学べる仕組みがあり、転職後のスキル維持にも役立ちます。
学習の継続を支える手厚いサポート体制で、未経験からでも現場で活躍できるエンジニアを目指せるでしょう。
3.DMM WEBCAMP
未経験から安心してIT分野に挑戦したい人におすすめなのが「DMM WEBCAMP」です。
DMMが運営するオンラインITスクールで、「8日間の無条件返金保証」や「未利用期間返金保証」、受講期間の選択制など、初心者に優しい制度が整っています。
講師は現役エンジニアで、学習内容は3,000人以上の学習データから構築された独自カリキュラム。転職・副業サポートも充実しており、学んだスキルを活かす道筋が明確に見えるのも強みです。
さらに、習得スキルを証明する「オープンバッジ」も付与され、履歴書に活用することができます。リスキリングに不安を感じる人でも、一歩踏み出しやすい環境が整っています。
ITリスキリング講座を選ぶときのポイント
IT分野でのリスキリングを成功させるには、講座選びが何より重要です。
目的や生活スタイルに合わない講座を選んでしまうと、途中で挫折したり、思うようなスキルが身につかなかったりする可能性も。
ここでは、数ある講座の中から最適なものを見つけるために、特に押さえておきたい3つのポイントを解説します。講座探しに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
1.目的に合ったスキルが学べるか
ITリスキリング講座を選ぶ際は、まず「何のためにスキルを習得したいのか」を明確にすることが大切です。
今の仕事でITスキルを活かしてキャリアアップを目指したいのか、それとも全くの未経験からITエンジニアやデータアナリストなどの職種に転職したいのかで、選ぶべき講座は大きく変わってきます。
たとえば、データ分析のスキルを身につけて営業職に活かしたいなら、BIツールの使い方やSQLを学べる講座が有効です。一方で、Webエンジニアとして転職したい場合は、ポートフォリオ制作までサポートしてくれる実践的なプログラミング講座を選ぶと良いでしょう。
自分のキャリアプランに合わせて、特化した内容を学べる講座を選ぶことが、IT分野のリスキリングを成功させる近道となります。
2.学習スタイルが自分に合っているか
自分の生活リズムや学習習慣に合ったスタイルを選ぶことも、リスキリングを継続する上で欠かせません。
仕事と両立しながら進めるなら、時間や場所に縛られないオンライン講座がおすすめです。一方で、対面や短期集中型の講座は強制力があるため、短期間で一気に学びたい人に向いています。
さらに、挫折しないためのサポート体制も確認しておきましょう。疑問をすぐに解決できるチャットサポートや、学習計画を立ててくれるメンターの存在は、IT学習のハードルを下げる大きな助けになります。
転職サポートまで含まれている講座を選べば、スキル習得から次のキャリアへスムーズにつなげられるでしょう。
3.補助金や無料プランの活用
ITリスキリングには費用がかかりますが、国や自治体の補助制度を活用すれば、金銭的な負担を大きく減らすことが可能です。
たとえば、「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」では、対象講座であれば受講料の最大70％が補助されます。さらに、自治体によっては無料で受講できるオンライン講座も用意されています。
こうした制度を上手に活用すれば、自己投資へのハードルを下げつつ、必要なスキルを無理なく習得できます。
講座を選ぶ前に、補助金対象かどうかを必ず確認しておきましょう。
まとめ｜IT分野のリスキリングでスキルアップしよう
将来への不安や今の仕事への閉塞感を抱えている方にとって、IT分野のリスキリングは現状を打破する強力な武器となります。
ITスキルを習得することで、AIやテクノロジーの進化に負けない市場価値の高い人材となり、キャリアアップや収入向上、さらには副業や独立といった新たな可能性も見えてくるでしょう。
エンジニアやデータ分析といった専門職だけでなく、営業や事務など幅広い職種でもITスキルの重要性は高まっています。
リスキリングをはじめる際は、自分が目指すキャリアを明確にし、それに合った講座を選ぶことが成功のカギです。「無料の講座から試してみる」「補助金を活用する」など、リスクを抑えて挑戦する方法はたくさんあります。
まずは、本記事で紹介した情報を参考にしながら気になるリスキリング講座を比較・検討し、IT分野への第一歩を踏み出すことからはじめてみましょう。
ITリスキリング講座に関するよくある質問
Q.どんな職種・業種に役立つ？エンジニア以外にも必要？
A.はい、ITリスキリングはエンジニア職だけでなく、あらゆる職種・業種で役立ちます。
多くの企業でDXが推進される中、今やITスキルはエンジニアだけの専門領域ではありません。
営業職であれば「顧客データの分析」に、経理や事務職であれば「業務自動化」に、マーケティング職であれば「データ分析」や「Web広告の運用」に、それぞれITスキルを活かせます。
ITリテラシーを高めることで、業務の効率化や生産性向上を実現し、職域の拡大やキャリアアップにもつながるでしょう。特に、データ活用やAIツールを使いこなす能力は、職種を問わず求められるようになっています。
エンジニアに限らず、今後の働き方に対応するためにも、ITスキルの習得は不可欠と言えます。
Q.未経験や文系でもITリスキリングはハードルが高くない？
A.いいえ、未経験や文系出身でもITリスキリングは十分に可能です。
多くのITリスキリング講座は、プログラミング入門やITの基礎知識といった初心者向けのカリキュラムからスタートします。体系的な学習を通じて、段階的に実践的なスキルを身につけていくことが可能です。
また、学習中に疑問点があっても、チャットやオンライン通話で現役エンジニアの講師に質問できるサポート体制が整っている講座も多く、挫折しにくい環境が用意されています。
さらに、復習用の動画やポートフォリオ制作支援が充実しており、実践力を段階的に高められる仕組みが整っています。初心者向けに設計された講座を選べば、文系・未経験でも着実にITスキルを身につけることができるでしょう。
